「鍋焼きラーメン」を提供する高知・須崎「谷口食堂」が1月10日、新横浜ラーメン博物館（横浜市港北区新横浜2）に期間限定出店した。

鍋ふたの上にライスをのせる

　「昭和33年の下町」を再現した館内に、全国のラーメン店（時期ごとに入れ替わる）が出店する同館。30周年を迎える2024年に向けて、過去に出店したラーメン店が2年間かけてリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を昨年7月に始めた。

　プロジェクト第10弾として出店する「谷口食堂」は、高知県須崎市で1980（昭和55）年まで営業をしていたお店。同市で戦後に食べるようになったという「鍋焼きラーメン」は、鍋焼きうどんのように沸騰したスープを入れた土鍋で提供する。「谷口食堂」が発祥と言われるご当地ラーメンで、同店は閉店したものの現在でも市内30以上の店舗で提供している。

　同館には、須崎商工会議所を中心にした有志グループ「須崎名物『鍋焼きラーメン』プロジェクトX」が2013（平成25）年1月～4月までの期間限定で「谷口食堂」を出店。後継者不在のため閉店した店舗のためレシピが残されていなかったが、谷口食堂の関係者や常連客などの協力を得て、当時の味を再現した。

　谷口食堂の「鍋焼きラーメン」は、鶏ガラとしょうゆベースのスープにストレートの細麺を使う。具材には親鳥の肉や青ネギ、生卵、ちくわをトッピングした。たくわんが一緒に出てくることやライスを注文すると鍋のふたの上にのせて出てくることも特徴。価格は850円。

　同館営業戦略事業部の栗原幸司さんは「土鍋で提供する熱々の『鍋焼きラーメン』は、寒い時期にぴったりのラーメン。今回の企画のために再度復活する幻のラーメンをこの機会に味わってほしい」と話す。

　営業時間は日によって異なる。入場料は、大人＝380円、小中学生・高校生・シニア（60歳以上）＝100円、小学生未満無料。「谷口食堂」の出店は1月30日まで。