横浜アリーナ(横浜市港北区新横浜3)で5月27日、Bリーグ・チャンピオンシップ(CS)決勝戦が始まった。
昨年10月に開幕したB1リーグ2022-23シーズンの優勝チームを決めるCS。レギュラーシーズン上位8チームが2戦先勝のトーナメント方式で戦っている。決勝に駒を進めたのは、2季ぶりの決勝進出となった千葉ジェッツふなばし(以下、千葉J)と、昨季準優勝に終わりリベンジに燃える琉球ゴールデンキングス(同、琉球)となった。
第1試合となったこの日。会場には両チームのファンら1万1410人が応援に駆け付けた。ジョシュ・ダンカン選手の3ポイント(P)シュートで琉球が先制するも、千葉Jは富樫勇樹選手の連続得点などで一歩前に出る。それでも、タイムアウトで修正を図った琉球が約4分千葉Jに得点を許さず27-15とリードを奪う。
第2クオーター(Q)は、ゴール下の争いが激化し互いに簡単に得点、オフェンスリバウンドを許さない。早いタイミングでチームファウルが溜まった琉球に対し、千葉Jが得たフリースローを高確率で沈め点差を詰めるが、琉球は外国籍選手のフィジカルの強さを生かした攻撃で逆転は許さず、41-36で前半を折り返す。
後半序盤は千葉Jがボールを奪うプレーからの速攻、オフェンスリバウンドからの得点などに加え、原修太選手が外国籍選手相手に体を張り得点を許さない守備などで逆転に成功する。琉球は渡邉飛勇選手が千葉Jのシュートをブロックしたり連係プレーでダンクを決めたり、外国籍選手1人の時間帯をつなぎ56-54と再逆転した。
最終Qは、琉球は今村佳太選手がリングへのアタックから仲間の得点をアシストするなどし、千葉Jは富樫選手が3Pを沈めるなど両エースがチームを引っ張る。琉球・松脇圭志(よしゆき)選手が3Pを決めれば、千葉Jはヴィック・ロー選手が決め返すなど一進一退の攻防が続き、77-77で延長に突入。しかし拮抗(きっこう)した展開で5分間では決着が付かず82-82で2度目の延長戦に。今村選手の3Pやアレン・ダーラム選手、岸本隆一選手のフリースローなどでリードを奪った琉球が千葉Jの追い上げを振り切り96-93で勝利した。
琉球・桶谷大ヘッドコーチ(HC)は 昨季のCSでは2連敗し優勝を逃していたなか、「一つ勝てたことがとても重要」と勝利を喜びつつ、「誰も満足していない。取りたいものはまだ先にある」と気を引き締める。
終盤エースとしてボールを託された今村選手は「試合を通して乗り切れない時間帯もあったが、このままで終われないと思った。責任もあるし覚悟もある上でプレーしているその気持ちが最後のプレーに出たと思う」と振り返りつつ、「まだ何も成し遂げていないので、明日もう一個(勝利を)つかみ取れるようにやっていきたい」と力を込めた。
千葉J富樫選手は「かなり悔しさはあるが、ギブアップするようなチームじゃない。先に2勝した方が優勝なので、もう一回今シーズンやってきたことを信じて、チーム一つになって戦えたら」と第2試合に目を向ける。
第2試合は28日13時10分試合開始。NHKで生中継する。