横浜・師岡熊野神社で1066回目の「筒粥神事」-良い年願う

神事には地元鶴見川のアシや田奈地域で栽培された米を使用

神事には地元鶴見川のアシや田奈地域で栽培された米を使用

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 東急東横線大倉山駅近くの師岡熊野神社(横浜市港北区師岡町)で1月14日、横浜市の民俗無形文化財指定の神事「筒粥神事」が行われた。

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 同社で行われている筒粥神事は、949年から続く古神事。御神木の梛(ナギ)の5つ葉、アシの筒27本、米一升に境内裏手の「の」の池の御神水を加えて、大釜でかゆを焚く。炊き上がったかゆがアシの筒に入る量で、その年の23種類の作物と気候や世の中を占う。かゆの量は三分、半分、七分、八分、十分と宮司によって判断される。

 第1066回目となる今年も、参拝者150人ほどが見守るなか、無事に執り行われた。宮司の「世の中、十分」の声に、集まった人々はほっとした様子だった。神事のあとは筒粥神事のかゆが振る舞われた。

 石川正人宮司は「川崎市や横浜市の旧橘樹郡地域では師岡熊野神社の筒粥神事を参考に、その年の作物の種まきの時期を検討する人々が多かったという。この土地の先祖たちが代々伝えてきた古神事。世の中が変わっても1066年前と同じく変わらないかたちで大切に将来へ残したい」と話した。

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