日能研とビクトリノックスが教員向けナイフワークショップ-刃物を教育へ

東京と神奈川の私立中学校12校から15人の教員が参加した

東京と神奈川の私立中学校12校から15人の教員が参加した

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 日能研(港北区新横浜2)とビクトリノックス・ジャパン(東京都港区)は12月18日、新横浜プリンスホテル(新横浜3)で、私立中学校の教員向けに刃物の指導方法に関するワークショップを開催した。

アーミーナイフを使った箸作りも

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 スイスのナイフメーカー「ビクトリノックス」は10月に日本とスイス両国の「道具、ナイフ教育」の意識調査の結果を発表した。調査のなかでは「ナイフで鉛筆を削れる子どもは、日本20パーセント、スイス53.4パーセント」「子どもにナイフの使い方を教えることができない親は、日本30.5パーセント、スイス2.9パーセント」といったもので、日本では親の消極的安全教育観が強く見られたという。

 こうした現状のなか、「手先を使った創造性を育む機会が必要」と考えていた日能研は、ビクトリノックス・ジャパンと共に今回のワークショップを企画。家庭だけでなく教育現場からも刃物が遠ざかっていることから、教員向けに刃物の正しい使い方の確認や指導方法を研究するワークショップを行い啓発活動を行った。

 当日は東京と神奈川の私立中学校12校から15人の教員が参加。アーミーナイフを使った箸作りのほか、日能研本部の高木幹夫代表、ビクトリノックス・ジャパンセールスマネージャーの小林潤也さん、NPO法人日本エコツーリズムセンター理事の鹿熊勤さんらと参加者らで「刃物がなぜ教育につながるのか」「刃物の教育現場での価値」などがディスカッションされた。

 小林さんは「ヨーロッパなどでは、小さい頃からナイフの使い方を親が教えるほか、子どもが一定の年齢になるとナイフを与えるという。ナイフを持たせることで一緒に責任感を持たせるという効果がある。日本では刃物は危険という認識から子どもから遠ざけがちだが、危険だからこそ、正しく理解させることは大切なこと」と話した。

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