福井・敦賀のラーメン店「中華そば一力」が9月2日~22日、新横浜ラーメン博物館(横浜市港北区新横浜2)に期間限定出店する。
「昭和33年の下町」を再現した館内に、全国のラーメン店(時期ごとに入れ替わる)が出店する同館。30周年を迎える2024年に向けて、過去に出店したラーメン店が2年間かけてリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を7月から始めた。
プロジェクトの第4弾となるのが「中華そば一力」で、同館では2008年(平成20)年~2009(平成21)年に出店した。
昭和20年代後半に、当時の国鉄敦賀駅前に集まった屋台で提供されたのが始まりといわれる「敦賀ラーメン」。昭和40年代には観光バスが駅前に休憩で立ち寄ったことで、多くの観光客に親しまれた。その後屋台は国道8号線沿いに移り、トラック運転手や海水浴客、スキー客が殺到して人気に火が付いたという。これにより屋台も増え、「ラーメン街道」と呼ばれるようになった。
「中華そば一力」は敦賀ラーメンの屋台の一つとして、1958(昭和33)年に開業したラーメン店。5年後には行列ができるほどの屋台になった。1977(昭和52)年には敦賀市役所近くに出店。2021年には「ミシュランガイド北陸2021特別版」に掲載され、今では敦賀ラーメンを代表する老舗のラーメン店となった。
同店の「中華そば」は、豚骨と鶏ガラをベースにしたとんこつしょうゆのスープに、多加水熟成のウエーブ麺を使用。具材にはチャーシュー、メンマ、ネギ、紅ショウガをトッピングし、アクセントにコショウを振る。価格は930円。
同館広報担当の小林綾子さんは「黄金色の美しいスープとコショウはインパクト抜群で、くせになる味わい。1台の屋台から始まり、世界も認めた地元で知らない人はいないほどの銘店のラーメンをぜひ味わってほしい」と話す。
営業時間は日によって異なる。入場料は、大人=380円、小中学生・高校生・シニア(60歳以上)=100円、小学生未満無料。