新横浜駅近くのフランス料理店「HANZOYA」(横浜市港北区新横浜3、TEL 045-471-8989)で12月5日から、静岡産の食材を使い「ふるさと割」に適用した特別メニューを提供する。
「ふるさと割」は国が取り組む地方創生事業の「地域住民生活等緊急支援のための交付金事業」のひとつ。交付金を活用し、域外の消費換気・販路拡大のため各都道府県や自治体が指定した特産物をECサイトやアンテナショップなどで割引販売する。「ふるさと割」をレストランに適用するのは静岡県では初となる。
同店店主でシェフの加藤英二さんは、全国各地を巡り、農産物や水産物などのさまざまな食材の生産者やその文化、生産過程に触れてきた。そのなかで「生産者は末端の価格を知らず、消費者は生産者のことを知らない」といったギャップが大きいことを感じたという。そのギャップを埋めるためには生産者・消費者・加工する料理人が一同に会し、話をする機会が必要と、これまでにも岩手や山形などの地方の食材にスポットをあてて生産者と消費者をつなぐディナーを開催してきた。
全国の中でも特に静岡県は、「海・山・湖・大地」すべてがそろい空気と水がきれいで魅力ある食材がたくさんあるという。今回は、静岡県の特産品を県外の消費者にも知ってもらい、生産と消費の好循環になれば、と「ふるさと割」の適応メニューを企画した。
静岡県は、県内の農林水産業や食文化の振興に貢献している料理人を「ふじのくに食の都づくり仕事人」として認定をしており、加藤さんは2014年度にその認定を受けている。
今回の特別メニューは「La Cuisine Regionale de Shizuoka」で、内容は四ッ溝柿ラムシェーブル、浜名湖ズガニとマッシュルームのシノワズリー、活伊勢海老人参 雲丹添え、天城軍者鶏のブレゼ トリュフ風味などを提供するコース。価格は、ふるさと割適用(通常価格から30パーセント引き)でディナーコース9,450円、ランチコース4,060円(税・サービス料別)。
加藤さんは「起伏に富んだ地形の静岡は空気、水がきれいで魅力ある食材が多い。静岡産の食材を使って食べ物の背景、物流や歴史なども立体的に体感できるように作っている。静岡の魅力を知って食事を楽しんでいただけたら」と話す。
特別メニューの提供は12月27日まで。