「ヒロシマの校庭から届いた絵」帰郷追ったドキュメンタリー、北部病院で上映

戦後間もない状況のなか、広島の子どもが描いた絵

戦後間もない状況のなか、広島の子どもが描いた絵

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 昭和大学横浜市北部病院(横浜市都筑区茅ケ崎中央)で3月14日、ドキュメンタリー映画「ヒロシマの校庭から届いた絵」上映会が開催される。

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 2006年にアメリカ・ワシントン州にあるオールソウルズ・ユニテリア教会で、被爆地・広島の小学生が1947年に描いた絵画が発見された。この絵画は、2010年に広島で「里帰り展示」された。同映画は絵画が広島に「里帰り」するまでを追いかけたドキュメンタリー映画となる。

 発見された絵画は、広島の爆心地付近の小学校や孤児院に文房具や運動用具などを贈った同教会へ、お礼の気持ちを込めて広島市立本川小学校の生徒が描いた作品。戦後間もない状況の中描かれた全48枚の絵画には、当時の夢や希望が鮮やかに表現されていた。

 プロデューサーで同映画総合監督の重藤・静美・マナーレさんは子どもたちの絵に「凄惨(せいさん)な被爆地からよみがえろうとする生命力と人類の贖罪(しょくざい)」を見いだしたという。作品の背景を世界に伝え、核兵器のない平和な世界の実現を訴えることは「広島生まれの自分に与えられた使命」と感じ、映画を制作した。

 2014年に完成した同映画はこれまで、アメリカ大使館や広島などで上映されてきたが、神奈川県内の上映は今回が初。当日は、絵を描いた当時の小学生2人も来場しあいさつをする予定。

 主催する「ヒロシマの校庭から届いた絵」横浜上映実行委員会の福富洋一郎事務局長は「広島の被爆、戦争の記憶を風化させないためにも、多くの人に観てもらいたい。人間にとって大事なものを考える素材がつまっている映画。平和の大切さをあらためて考えてもらえたら」と話す。

 上映時間は15時~17時(開場14時45分)。参加費無料・申し込み不要。先着180人。会場は昭和大学横浜市北部病院 西棟4階 講堂。手話通訳あり。

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