汚泥処理関連装置の製造・販売を行うアムコン(横浜市港北区新羽町)は11月9日、ヨーロッパ現地法人設立及び、2012年1月より現地生産品の販売開始を発表した。
生活排水や工場排水などを浄化した際に発生する汚泥を固形分と水分に分離する汚泥脱水機を主に製造する同社。汚泥脱水機によって、汚泥を廃棄する際の産廃費を減らすことができることから、民間の工業排水処理施設などで導入されてきた。
同社は2003年から海外へ同製品を輸出してきたが、今年4月にヨーロッパでの販路拡大などを目的にチェコ共和国に現地法人「AMCON Europe s.r.o.」を設立。これまで現地での製造・販売に向けて準備をしてきた。
ヨーロッパにおける同社の汚泥脱水機が導入されている施設は、同社がサイズの小さい製品を製造していることから小規模下水処理場が多い。今後はヨーロッパ全土やロシア、ウクライナなどを販売エリアとし、民間工場や食品関連工場などへの展開も目指す。
「AMCON Europe s.r.o.」の山本貴明最高経営責任者は「今回ようやく日本生まれの汚泥脱水機が本格的にヨーロッパ市場に参入する。今まで汚泥脱水機はヨーロッパで開発され、ヨーロッパで進化してきたが、日本のアイデアと技術が詰まった弊社の製品はヨーロッパの顧客に支持していただけると信じている」と話す。