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市民の悲願「相鉄・東急直通線」のレールつながる 2023年3月の開業に向けて

レールがつながり参列者の拍手の中を軌道モーターカーがゆっくりと走行した

レールがつながり参列者の拍手の中を軌道モーターカーがゆっくりと走行した

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 鉄道・運輸機構東京支社は、7月22日に新横浜の新駅(横浜市港北区)で神奈川東部方面線(相鉄・東急直通線)のレール締結式を行った。神奈川県の黒岩祐治知事は「利用者目線で作られたネットワークで本当に便利になる」と高く評価。横浜市の山中竹春市長は「それは悲願だった。市民の皆さんの利便性の向上が大きく改善する」と期待を込めてあいさつした。

黒岩祐治知事は「7つの事業体と14路路線がレールでつながった」とあいさつ

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 神奈川東部方面線は、都市鉄道等利便増進法に基づき国、神奈川県および横浜市と連携して「鉄道・運輸機構(JRTT)」が整備主体となり、相模鉄道と東急電鉄が営業主体として進める事業。「相鉄・JR直通線」と、「相鉄・東急直通線」があり、2019(令和元)年11月30日には、相鉄・JR直通線が開業している。

 相鉄・東急直通線のレール締結が無事に行われたことで開業に向けた整備作業を加速する。レール締結式で、鉄道・運輸機構の蓼沼慶正東京支社長は「現在、新横浜駅や新綱島駅の電気工事や設備工事を進めてる」と報告。2023年3月の開業に向けて整備作業が順調に進んでいることを伺わせた。

 レール締結式で、斎藤鉄夫国土交通大臣、菅義偉衆議院議員代理の新田章文さんに引き続きあいさつした神奈川県の黒岩祐治知事は「7つの事業体、14路線が全部つながるという画期的なこと。今回の事業はまさに利用者目線で作られたネットワーク。本当に便利になる素晴らしいこと。この1本のレールを使って、埼玉や東京からどんどん横浜・神奈川に人が来てくれる流れをぜひ作っていきたい」と意欲を見せた。

 横浜市の山中竹春市長は「工事の着手から10年でいよいよ神奈川東部方面線が1本のレールでつながる。全線の開業は横浜の悲願。横浜西部から乗り換え無しで都心部に行けるようになり所用時間も大幅に短縮され、新幹線のアクセス、既存路線の混雑の緩和など市民の皆さんの利便性の向上が大きく期待され、沿線のまちづくりも一層加速される」と開業への期待感を祝福の言葉にした。

 来賓あいさつに続き、斉藤鉄夫国土交通大臣を始め参列者の中から37人が2グループ別れて線路内に入りレールを固定するパンドロールを締結させる器具のパンプラーを手前に引く所作を行ってレールを1本につないだ。

 関係者による「点検確認」とレール締結部の清めを行う「清めの儀」が行われた後、テープカットとくす玉割りが行われた。レール締結式の最後に軌道モーターカーが、連結されたレールの上を走行してセレモニーを終えた。

 神奈川東部方面線の「相鉄・JR直通線」(既に運行)と「相鉄・東急直通線」(2023年3月の開業)の2系列の整備が完了すると「相鉄・JR直通線」の西谷駅~羽沢横浜国大~武蔵小杉~西大井~大崎~恵比寿~渋谷~新宿のルートにくわえて、西谷駅~新横浜駅~新綱島駅~日吉駅を経由して東横線経由で渋谷駅までのルートと、日吉駅から目黒線経由で目黒までのルートの3路線がそろうことになり首都圏に向けて新しい交通インフラが誕生する。

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