東急田園都市線あざみ野駅近くの理容室「THE SMILE COMPANY(ザ・スマイル・カンパニー)」(横浜市青葉区あざみ野2、TEL 045-299-8082)が8月24日、オープン4周年を迎えた。
江田の理容室に勤めていた横浜晃治オーナーが、2017(平成29)年に独立して開いた同店。約10坪の店内に理容椅子は1席のみで、一人一人に合わせたヘアデザインを丁寧に提供する。常連客で予約は埋まり、現在新規の予約が受けられないほどの人気店になった。
長く理容業界にいて、多くの50代以上の男性「オジサン」と接してきた横浜さん。その中で「仕事以外に趣味がない」「定年後に何をしたらよいのか分からない」「地域コミュニティーでの振る舞い方が分からない」といった「オジサン」特有の悩みを知るようになった。
2019年からは、その解決のため「オジサン研究家」として活動を始める。営業時間外に地域の「オジサン」をつなげる飲み会やバイクツーリング、ギター練習などを企画したほか、各界のプロを招いて、「ワイン&日本酒セミナー」「心理講座」「オーダースーツ受注会」など実用的な内容で、「オジサン」のスキルアップも図った。
これらの活動が広がり、現在では行政からの依頼で、定年後の男性が幸せに暮らすための講演や相談を受けている。横浜さんは「理容室は髪を切って、ひげをそるだけの場所ではなく、その先にある価値も提案する場所。残念ながら50代以上の男性で、悩みを多く持ってしまっている方が多い。オジサンの心の部分をケアし、彼らの問題を解決していきたい」と話すほか、「人生を楽しむオジサンが増えると、若者にも良い影響があるのでは」とも。
今後は「オジサン」コミュニティーの活性化と企業向けの講演を受け付けていく。