セスジキノボリカンガルーがズーラシア卒園-豪へ旅立ち

今回旅立つセスジキノボリカンガルーの「ビワ」

今回旅立つセスジキノボリカンガルーの「ビワ」

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 よこはま動物園ズーラシア(横浜市旭区上白根町、TEL 045-959-1000)で飼育されているセスジキノボリカンガルーのビワ(メス)が3月27日、繁殖計画のためオーストラリアへ旅立った。

同園に残る母親の「ワリ」

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 セスジキノボリカンガルーはニューギニア島の中央部から東部にかけて生息するほ乳類。カンガルーの仲間だが、発達した前足とカギ状の爪を使い樹木の上で生活する。

 現在野生下・飼育下ともに頭数は少なく、絶滅危惧1類に指定されている。世界19の動物園で飼育されているが、その数は合わせて45頭。国内では同園でのみ2頭が飼育されている。

 ビワは同園で、2001年に野生の両親から生まれた個体で、他の動物園で飼育されている個体と血縁関係にない重要な個体。今回は世界動物園水族館協会の繁殖計画に基づいて実施されるもので、ビワは同園からオーストラリア・メルボルン動物園へ旅立つ。

 同園セスジキノボリカンガルー飼育担当者の薄井正さんは「日本では当園しか飼育していないが、繁殖し、種の保存に貢献するという責任の一端を担っている。残念ながら日本での繁殖は成功しなかったが、オーストラリアで元気に生活し、繁殖が成功することに期待して見送りたい」と話す。

 ビワが旅立ったあと残されるのはビワの母親の「ワリ」。しばらくは1頭のみだが、2013年度中にメス、2014年度中にオスがそれぞれ海外の動物園から来園予定だという。

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