横浜美術大学(横浜市青葉区鴨志田町)で10月2日、ロンドン2012パラリンピック競技大会で金メダルを取ったゴールボール女子日本代表チームの選手、欠端瑛子さん(同大学美術学科工芸領域2年)の金メダル報告会が開催された。
同校主催で行われた報告会には理事長、学長、学校関係者のほか一緒に学ぶ友人など50人以上が参加。金メダルを手にした欠端さんがあいさつに立つと拍手と歓声が起きた。
視覚障害者のリハビリ目的から始まったゴールボール競技。1チーム3人で鈴の入ったボールを相手ゴールへ向けて転がし得点を競う。
日本チームは前回のパラリンピック(北京大会)で8チーム中7位という結果に終わっていた。体格と投球が強い外国人選手と対等に戦うために、日本女子代表チームの江黒直樹ヘッドコーチがチームに徹底させたのは、失点ゼロに押さえる守備。その守備力強化のために、男子チームとの練習試合を組むなど工夫して、外国人選手の強い投球に負けない力と自信をつけたという。
9月7日に行われた決勝では前大会の覇者、中国チームと対戦。前半4分に取った1点を守りきり1-0で勝利、世界の頂点へ立った。パラリンピック夏期冬期あわせて団体競技での金メダルは日本初となる。
欠端さんは予選第2試合アメリカ戦、第4試合カナダ戦、準決勝スウェーデン戦のエクストラスローに出場。センターディフェンスとしてチームに貢献した。
欠端さんは「優勝が決まったときは皆で手を取り合って喜んだ。初めて立った大舞台、あの場所で戦えた事がとても嬉しい。残念ながら日本では試合中継はされなかったが、これでゴールボールを知ってもらえたら。今は、自分自身もっと強くなりたいと思っている」と笑顔で話した。
今回の快挙を成し遂げた欠端さんへ、同校は創立以来初めての学長特別賞を贈る予定。