新横浜公園(横浜市港北区小机町)第3水路で1月27日、小机小学校(小机町)の6年生約100人がサクラソウ150株を植栽した。
サクラソウはサクラに似たピンク色や白色の小さな花を咲かせる多年草。江戸時代に育種、改良されて発展した「古典園芸植物」でもある。
現在では、愛好家によって園芸用として鉢などで育てられることはあるが、野生で群生している自生地は少なく、環境省のレッドデータブックの準絶滅危惧(きぐ)にも指定され、その自生地は保護対象となっている。
今回の植栽は同公園が取り組むサクラソウの自生地を復活させるプロジェクトの一環。植栽したサクラソウの株は、園芸用のサクラソウの展示や情報交換などを行っている「横浜さくらそう会」の協力で集めたものを使用した。
同公園のある小机周辺には昔、サクラソウの自生地があったとされていることからプロジェクトは始まり、同小学校で使用されている教科書に説明文教材としてサクラソウの話が取り上げられていることから、同小の児童が毎年参加している。
公園を管理する日産スタジアムの清水富二男さんは「このプロジェクトは今年で3年目で、毎年小さくだがかわいい花を咲かせている。将来は水路いっぱいにサクラソウを咲かせるため、10万株の植栽を目指す。自生地を守ろうという活動は多くあるが、自生地を作ろうという活動は少ないので、これからも地道に活動していく」と話す。
花が咲くのは4月中旬。