横浜市歴博で「大紙芝居展」-日本で唯一の「のぞきからくりも」

期間中の平日にはロビーで突然紙芝居が行われる

期間中の平日にはロビーで突然紙芝居が行われる

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 横浜市歴史博物館(横浜市都筑区中川中央1、TEL 045-912-7777)で現在、紙芝居の歴史と文化を紹介する企画展「大紙芝居展 よみがえる昭和の街頭文化」が開催されている。

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 昭和期にテレビが普及するまで、空き地や広場などで演じられてきた「街頭紙芝居」を中心に紹介する同展。親世代には懐かしく、孫世代には新鮮な紙芝居を通して、親・子・孫の3世代間で会話を促進させたいという思いから企画された。

 会場では、街頭紙芝居が流行した当時の紙芝居や、明治期に誕生した紙人形を使った「立絵紙芝居」までさまざまな紙芝居を展示する。

 江戸時代に誕生した「のぞきからくり」も展示。羽子板のように立体的に描かれた絵を凸レンズの入ったのぞき穴から見るもので、絵が3Dのように見えるのが特徴。今回は日本で唯一完全に動くのぞきからくり「幽霊の継子いじめ」を特別に横浜に持ちこんだ。

 8月14日・15日には同館講堂で、21世紀紙芝居「新訂/蛇蝎姫と慙愧丸(だかつひめとざんきまる)」を上演。講談師の神田陽司さんが生の語りと音楽、大スクリーンで紙芝居を演じる。

 期間中の土曜・日曜には各種イベントを開催。実際に横浜や東京で街頭紙芝居を演じていた人による実演や、街頭で商品を売るための口上芸なども披露。平日も突然、紙芝居が始まる。

 同館主任学芸員の刈田均さんは「通常の展示は観覧者が展示を一方的に見るだけだが、今回の展示では紙芝居を演じる人とのコミュニケーションによって展示物に命が宿る。このような紙芝居は究極のアナログ娯楽、面白おかしく見てほしい」と話す。

 開館時間は9時~17時。月曜休館。観覧料は、一般=400円、大学・高校生=300円、中学・小学生=200円。9月5日まで。

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