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横浜ビー・コルセアーズ、チャンピオンシップ初戦勝利 後半に逆転

プレーなどに制限があるなか16得点を挙げた河村勇輝選手(写真中央

プレーなどに制限があるなか16得点を挙げた河村勇輝選手(写真中央

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 Bリーグの横浜ビー・コルセアーズ(以下、横浜BC)が5月13日、チャンピオンシップ(CS)初戦を川崎ブレイブサンダース(同、川崎)と対戦し91-86で先勝した。

後半を中心に得点を重ねたデビン・オリバー選手

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 レギュラーシーズン60試合を勝ち抜いた上位8チームがトーナメント戦で日本一を争うCS。中地区2位で出場を決めた横浜BCの初戦は、同地区1位の川崎となった(会場は川崎市とどろきアリーナ)。レギュラーシーズン終盤はけが人も出て5連敗をしたが、最終戦で青木勇人(たけと)ヘッドコーチ(HC)は「この強度(の守備)であれば戦える」と手応えを感じ、CSまでの1週間「良い準備ができた」こともあり自信を持ってCSに臨んだ。

 立ち上がりに0-11と連続失点すると青木HCは早々にタイムアウトを要求。選手たちは「意外と落ち着いていた」と言うが、失点の原因などを伝え「第4クオーター(Q)で追い上げて勝てれば。そこまでやることをやろう」と送り出した。森井健太選手の3ポイント(P)シュートで得点を動かすと以降は点の取り合いとなるが、ミスからの失点もあり追う展開となる。

 21-29で迎えた第2Q立ち上がりは、外国籍選手をけがで欠いている川崎が身長2メートルを超す選手を1人にすると、「スピードのミスマッチでズレができるのが本当に嫌だった」ことと「連戦の中で少しでも休ませてどこかで主導権を取れるなら」(青木HC)と考え、横浜BCも同様の布陣で臨んだ。リバウンドから速い展開でつなげた攻撃で決めた森川正明選手の3Pや、パトリック・アウダ選手のシュートブロックなど好守もあり一時3点差まで詰め寄った。得意の河村勇輝選手とチャールズ・ジャクソン選手の連携プレーなども見られたが、川崎を捉えきれず43-50で前半を折り返す。

 9個と増えたターンオーバー、川崎に13点許していたリバウンドからの得点を修正し臨んだ後半。赤穂雷太選手の連続3P、ゴール下で体を張ったジャクソン選手の得点で試合を振り出しに戻す。「前半消極的だった部分、攻撃でアグレッシブさをより強調した」というデビン・オリバー選手もアタックしてファウルを誘発するなどして得点を重ね、68-66と逆転に成功する。

 最終Q立ち上がりはファウルが続き苦しい展開となるが、約3分川崎の得点を止めるなど守備で我慢。オリバー選手のボールを奪うプレーからのダンク、ジャクソン選手のゴール下で一歩前に出ると、須藤昂矢選手がルーズボールに飛び込みマイボールにするとオリバー選手が再びダンクを決めた。終盤ボールを運ぶ役割を担っていたオリバー選手はプレッシャーをかけられながらも、「奇跡的なタイミングで(ゴール下に)カットインしていて、見たら空いていた」とゴール下に飛び込んだ赤穂選手へパスを出し得点につなげるアシストも見せた。

 足のけがの具合が懸念された河村選手はこの日ベンチから出場。「ドライブ(ドリブルでのリングへのアタック)ができるかと言われたらあまりできないので、自分本来のプレーではなかった」とアシストは3本に留まったが、「この体でできる最大限のことはやろう」と、残り約2分でボールを持った際には「自分のリズムでシュートを打てる」と1対1を仕かけて3Pを決めるなど得点面にフォーカスし16得点を挙げた。

 河村選手の出場時間・プレーに制限があるなか、一緒に出る選手やプレーの内容を変え「(河村選手の)良さを引き出せるようにした」と言う青木HC。「これまで河村選手がチームを引っ張ってきてくれたが、他の選手が支えることもできるということを証明できた試合」とチーム力を強調。河村選手は「今もチームに迷惑をかけているが頼もしいと感じる。結果で恩返ししたい」と仲間への思いを口にした。

 クラブ初のCSとなるなか、オリバー選手は「個人的にはCSが大好きで、全ての瞬間、会場の雰囲気、失うものは全てない状況が奮い立たせてくれる。楽しみながらプレーできている」と言い、「歴史的な1勝だったので横浜BCに関わる皆で分かち合いたい」と勝利を喜んだ。

 2戦先勝で次の戦いに駒を進められることから、勝利を喜びつつも「すぐ明日に切り替えている」(河村選手)と翌14日の第2戦を見据えた。

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