よこはま動物園ズーラシア(横浜市旭区上白根町)に11月29日、雌のホッキョクグマ「バリーバ」が来園する。
国内のホッキョクグマの飼育頭数は減少傾向にあり、日本動物園水族館協会は「ホッキョクグマ繁殖プロジェクト」を推進。同プロジェクトは、全国のホッキョクグマ飼育園間で個体移動をすることで新たなペア形成を行い、繁殖行動を活性化させることを目的の一つとしている。
同園では5月に雌のホッキョクグマ「チロ」が急死。以来雄のジャンブイ(19歳)1頭の飼育となっていた。一方バリーバ(20歳)も愛媛県立とべ動物園(愛媛県伊予郡)でパートナーがいない状態だったことから、同プロジェクトの一環で今回の来園が決まった。
同園ホッキョクグマ担当の伊藤咲良さんは「ホッキョクグマの繁殖に向けて各飼育園館が協力する体制ができた中、繁殖期を迎える前に、同じ境遇だったジャンブイとバリーバとのペアリングがすぐに決まったことに感謝したい。そして『繁殖』が目標ではあるが、2頭の年齢を考えると残りの時間をジャンブイらしく、バリーバらしく、のびのび穏やかに過ごせるようにサポートしていきたい」と話す。