若者の就労支援などを行っている「シェアするココロ」（横浜市都筑区中川中央2、TEL 045-534-6693）が5月18日、2周年を迎えた。

　同社は長年NPO法人で若年者就労支援を手掛けてきた石井正宏さんを中心に2009年に設立。以来、横浜を中心にニート・フリーター予防支援に取り組んできた。ウェブサイトなどを活用した若者・保護者向けの情報支援や、首都圏の公立高校の就職希望生徒に対するキャリアガイダンス・講演活動を行うほか、横浜市の若者応援サイト「ハマトリアム・カフェ」の制作・運営なども手掛ける。

　高校生などのキャリアガイダンスでは、「アルバイト活動（アル活）」を展開する同社。ニートや就職内定率の低い普通科の就職希望生徒にとって、アルバイトでの社会経験が就職活動の大きなアドバンテージになるという同社の考えから、アルバイトに受かるための自己PRや履歴書の書き方などを指導している。

　石井さんは「アルバイトという社会経験を飛ばして正社員を目指すのは、今の世の中では難しい。就活セミナーを受けても、アルバイトもままならない方は職務経歴書や面接でつまずいてしまうので、まずはアルバイトをという考えでアル活を開催している」と話す。

　今後の同社の取り組みについては、「社名の通り、自分たちが培ったスキルをシェアしていきたい。アル活など若者支援のノウハウは限られた人が使うのではなくみんなが知っていればさまざまな問題も解決できると思う。100人のニートを支援するのも大切だが、1人の指導者を育てれば、もっと多くの若者を支援できる」と抱負を語る。