新横浜で災害時のトイレテーマに企業などが講演 避難所トイレの写真も紹介

災害時の避難所のトイレの写真などが紹介された

災害時の避難所のトイレの写真などが紹介された

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 新横浜駅近くの奈良建設(横浜市港北区新横浜1)で9月1日、防災の日にちなみ、災害時のトイレ問題をテーマにした講演会「災害時のトイレ事情と民間企業の役割」が開催された。主催は同社子会社で、無水トイレなどエコ製品を展開するセットアップ横浜(新横浜1)。

展示された災害用トイレ

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 災害時のトイレ衛生問題を切り口に、防災意識や防災力を高めることを目的に、昨年初開催された同イベント。災害時のさまざまな対策が広がっているなか、災害用トイレの設置や衛生問題などについてはなかなか周知がされず、対策が遅れている。特に衛生問題は人命に関わることから、過去の災害の経験も踏まえて、企業や行政が率先して備えていく必要がある。

 今回は横浜市港北区総務部総務課 危機管理・地域防災担当係長の杉本悟史さん、NPO法人日本トイレ研究所の上幸雄理事、公益社団法人日本オストミー協会横浜市支部の森田由美子事務局長、URIMAT Japan経営企画本部の寺内一記本部長、日本セイフティーラップポン事業部営業部の三澤航さんの5人が講演を行った。

 講演前半では、横浜市の地震対策の紹介や、過去の避難所トイレの衝撃的な写真を交えながらのトイレ対策の提言、病気や事故によって人工肛門などを腹部に増設した人「オストメイト」の現状と被災時の対応を紹介。後半では民間企業による災害用トイレの活用事例報告、あわせてさまざまな災害用トイレ商品も紹介された。

 NPO法人日本トイレ研究所の上理事は「災害時における水とトイレの確保の重要性を、さまざまな災害を経て、だんだんと多くの方が知るようになった。トイレの利用はとぎれることのない人間の活動であるとともに、人間の尊厳にも関わる大事な事項なので、平時のときからみなさん一人一人に考えていただきたい」と語った。

 オストメイトとして40年近く生活してきた森田さんは「横浜市内でも約4000人のオストメイトがいらっしゃる。最近では駅や商業施設でオストメイト対応トイレが増えてきたが、災害時の避難所でもバリアフリー対応のトイレは求められるので、これからもその必要性を訴えていきたい」と話した。

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