
水耕栽培で育てた園芸植物「ベビーティアーズシート」と「水耕花苗」の販売を7月1日、アグリ王(横浜市港北区新横浜1)が始めた。
室内で水耕栽培を行う植物工場事業を営む同社。花苗の研究開発や販売を手がけるドゥビーアンドカンパニー(東京都世田谷区)と共同で、同商品の量産と販売を進める。
ベビーティアーズは地中海沿岸原産の植物で、フラワーアレンジメントや装飾に使うことが多い。高温多湿に弱いことから生産量が限られ、これまでは春先に流通するのみだったが、同社ではベビーティアーズをシート状で栽培することに成功。年間を通して安定的に栽培できる見通しが立った。
併せて水耕栽培で育てた花苗も販売する。品種はビオラやナデシコ、キンギョソウ、トレニア、ジニアなど一般的な品種で、今後種類を増やしていく。
土壌で育てられる植物は、土の雑菌が病気療養中の人にとってリスクになることがあるという。同社では水耕栽培した植物で、体調や環境の制約に左右されずに園芸やフラワーアレンジメントを楽しめる機会を広げたいとしている。
同社統括部長の石田健治さんは「土を使わない方法で生産されており、室内鑑賞用のアレンジメントで使用できる。本商品が、植物工場の新たな生産品目になるものと期待している」と話す。
園芸店やホームセンターでの取り扱いを予定する。